COLUMN
コラム 〜マラソン豆知識〜
日々トレーニングに励んでいるランナーの中でも特にベテランランナーの方は、『ネガティブスピリット』『ポジティブスピリット』というものを一度は聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
もちろんベテランランナーの方の中にはすでに実践されているランナーもいらっしゃるでしょう。
今回はそんな『ネガティブスピリット』『ポジティブスピリット』についてご紹介していきます。
どんなものなのか?それぞれの特徴、またどちらがいいのかもご紹介しますので初めて聞いたランナーの方も、これからマラソンを始めたいと考えている方も是非参考にしてみてください。
まずはこの二つについてご紹介します。簡単に言うとこれはマラソンにおける走り方の違いになります。
『ネガティブスピリット』は、スタートしてから後半に向けて徐々にペースを上げていく走り方になります。前半を抑えて走ることで後半に力を温存しておく方法です。
『ポジティブスピリット』はその逆です。マラソンレース全体を考えた時に計画的にペースを落としていく走り方になります。
後半になればベテランナーでさえも足や体全体に疲労がたまり本来のスピードで走ることができなくなってきます。そこで意図的にスピードを落とすことで失速を防ぐ走り方なのです。
『ネガティブスピリット』『ポジティブスピリット』をどう選択するべきなのか?
では次に、両方をどう自身のマラソンに落とし込めばいいのか、もう少し詳しくご紹介していきます。
ネガティブスプリットは先ほどもご紹介した通り、スタートから徐々にペースを上げていき、前半を抑え気味に走ることで、マラソン後半に力を温存しておく走り方になります。
マラソンスタート直後は、多くのランナーで走路が渋滞することが多く、自身のペースが保てない事も多々あります。そこで、ネガティブスプリットを実践することでの大きなメリットがわかります。
後半型のネガティブスプリットを実践することで、スタート直後の無理な追い越しをすることもなく、つまり渋滞を気にすることなく走ることができ、体力の消耗を防ぐのです。
長いフルマラソンにおいては多くのランナーが後半に失速しがちです。
仮に、20kmを走った時点で失速するほど体力を消耗してしまった場合、後半の20kmはかなりつらい道のりになってしまい、ただの苦行になってしまいます。
そんな事を少しでも解消する走り方が、このネガティブスプリットなのです。
自己記録更新やタイムを狙う場合このネガティブスプリットがおすすめではありますが、マラソンを完走するだけでも計画性を持った走り方、レース戦略を練るのが重要です。
フルマラソンは40km以上もの長い距離を走るため、このネガティブスプリットを実践したとしても残り10km~5kmでは特に足が辛くなってきます。
ネガティブスプリットを実践して後半に貯金を作ったとしても最後までペース配分を間違えると元もこうもありません。
ゴール手前では必ず失速することを考慮して、35kmくらいまでをいかに早く走るのかを考えてレース戦略を練ることが重要になります。
先にご紹介した通りポジティブスピリットとは、計画的に後半になるにつれて徐々にスピードを落としていく走り方になります。
レース後半には誰しも体力が消耗され、疲労がたまってくるため失速しますが意図的にスピードを落として失速することを防ぐ方法です。
例で挙げるとすれば、サブ4を目指すランナーの場合フルマラソンを4時間以内に走る必要がありますが、サブ4をポジティブスピリットで走るとすれば、前半を1時間半、後半を2時間半で走り完走できれば、目標タイムをクリアできます。
結果的にサブ4という目標はクリアできているわけですから、後半どんなにペースを落として走ろうが問題ありません。
ですが、前半にいつものペースを大幅に上回るようなペースで走り、後半歩いてしまうほど体力を消耗するような走り方は決してポジティブスピリットとは言えません。
レースには計画性が必要になります。ポジティブスピリットを実践する際、ペース配分を考えたつもりが、後半に思っている以上にペースが落ちすぎて失速してしまいがちです。
この点からポジティブスピリットはあまり実践する方も少なく、イメージがよくないのですが、考えようによっては苦しくなっていく後半になるにつれ意図的にスピードを落とす為、精神的な余裕をもって走ることができるということです。
レース後半には誰しも体力が消耗され、疲労がたまってくるため失速しますが、意図的にスピードを落とし、失速することを防ぐ走り方なのです。
UP RUNでは数多くのランナーの方と交流する機会が多いのですが、近年の傾向から見るとネガティブスプリットを実践しているランナーさんが多い印象です。自己タイムの更新や完走など結果が出ているランナーも多くいらっしゃいます。
とは言え、個人差があるマラソンなので、すべてのランナーにこのネガティブスピリットがあてはまるわけではありません。
ネガティブスピリットを実践しようとしても、後半に体力を温存したつもりでもスピードが出せずにそのままゴールしてしまうランナーの方もお見かけします。
この方法を実践するうえで、レースの計画性を作り、意識して走ることが重要なので、どちらを意識して走るのかを明確にすることが重要です。
計画性を持たず走り出してレースの雰囲気を見ながらどちらを実践するのかを考えていては必ず失敗します。
どちらを実践するにしても、もちろんそれに合わせたトレーニングが必要となります。
マラソン大会に向けた日々のトレーニングの中でも、ネガティブスプリットにしてもポジティブスプリットを考慮した距離や時間を考えてトレーニングすることで本番のレースにて初めて実戦する事ができるのです。
どちらがいいのかは、日々のトレーニングの中でどちらが自身の走り方に合っているのかを、例えば10キロ、20キロなどの距離の中で行ってみてタイムを比べてみましょう。
はじめにもお伝えしましたが、傾向としてはネガティブスピリットを実践しているランナーが多い気がします。理由としてはスタート直後の渋滞で焦る気持ちを抑えられる点など、レース全体を通して精神的に楽に走ることができるからでしょう。
まずは、トレーニングの中でもネガティブスピリットから実践してみて、いつものタイムより早く走れた、こちらの走りやすいと感じるようであればネガティブスプリットを本番でも実践してみてもいいかもしれませんね。
今回は、ネガティブスプリットとポジティブスプリットのご紹介と、実際にどちらも意識して走ればいいのかを簡単にご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
まず、どちらを実践するにしてもマラソンレースにはしっかりとした計画性をもって自身でペース配分を行うことが重要になります。そのうえで今回ご紹介したネガティブスプリット、ポジティブスプリットを実践することができるようになります。
レース中の雰囲気だけで、レース中にどちらがいいのかを決めていると必ず失敗となるレースになるため、ランナーの皆さんはまずは今までどんなレースをしていたのか、これからどんなレースをしたいのかをしっかり考えて計画を立ててみるようにしましょう。
こんにちは。
— UP RUN実行委員会 (@UP_RUN_tw) December 23, 2024
昨夜は空気が澄んでいて星が綺麗でした☆
さて、今週のアップランマラソン大会は
28日
第165回スポーツメイトラン皇居マラソン
29日
第71回UPRUN市川江戸川ハーフマラソン
30日
第32回スポーツメイトラン府中多摩川風の道マラソン
31日
第199回UP RUN皇居マラソン
全て年末特別Verです。 pic.twitter.com/smWjGid1Gb