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    マラソン豆知識

    マラソンとカロリーの関係性とは?長距離走でのエネルギー管理の重要性

    マラソンとカロリーの関係性とは?長距離走でのエネルギー管理の重要性

    日々マラソン大会に向けてトレーニングを行っているランナーの中に、自身の消費カロリーを気にしながらトレーニングを行っている方はどのくらいいるでしょうか?

    持久力や筋力に目が行きがちですが、消費カロリーを気にしながらトレーニングを行うのもとても重要です。ランナーが持久力と体力を最大限に発揮するためには、十分なエネルギーが不可欠になります。

    今回はマラソンとカロリーの関係性に焦点を当て、効果的なエネルギー管理がランナーのパフォーマンス向上にどれほど重要かについてご紹介していきます。

    これまで気にしていなかったランナーの方はぜひ参考にしてみてください。

    人はなぜカロリーを消耗するのか?

    まずはじめに、人がカロリーを消費する主な理由をご紹介していきます。
    人がカロリーを消費するのは、生命を維持し、体の機能を正常に保つために必要不可欠なことです。どのような働きによってカロリーは消化されるのか、カロリー消費の主な目的をいくつかご紹介していきます。

    基礎代謝(BMR): 体温維持や基本的な生理機能を実行するために必要な最低限のエネルギー。これは、安静時における最小限のエネルギー消費量を指します。

    活動代謝: 運動や日常の活動によって生じるエネルギー消費。歩行、運動、作業など、体の動きに伴うエネルギーの利用。

    食事の消化・吸収: 食物を消化し、栄養を吸収するプロセスもエネルギーを必要とします。摂取した食物を体内で利用可能な形に変換する際にエネルギーが消費されます。

    成長と修復: 体組織の成長や修復にもエネルギーが必要です。細胞の合成や修復、髪や爪の成長などがこれに含まれます。

    免疫システムの維持: 免疫システムが病気や感染から身体を守るためにもエネルギーが必要です。白血球や抗体の生成、維持にエネルギーが使われます。

    ホルモンの制御: ホルモンの分泌や調整もエネルギーを必要とします。特にエネルギーバランスや代謝を制御するホルモンが関与しています。

    マラソンの場合、上記の活動代謝に含まれますが長時間にわたり身体を動かしているマラソンに関しては、ほかのスポーツに比べても消費カロリーが多くなるため、カロリーを気にしながら日々のトレーニングを行うことでマラソン大会時の戦略も組めるようになります。

    消費カロリーの計算方法とは?

    では次に、マラソン中の消費カロリーの計算方法をご紹介していきます。
    マラソン中の消費カロリーを正確に計算するのは難しいことであり、個体差や環境条件によっても変動します。一般的な推算方法や計算式があるため、マラソンの消費カロリーを計算する一般的な方法をご紹介していきます。

    1. メッツ値(METs)に基づく計算
      メッツは基礎代謝に対する相対的なエネルギー消費率を表す指標です。ランニングのメッツ値は速さによって変動しますが、一般的な目安としては以下のようになります。
      ジョギング(約8 km/h): 約8 METs
      ランニング(約12 km/h): 約12 METs
      消費カロリーは次の式で計算できます:
      消費カロリー(kcal)=BMR×METs×時間(時)
      ここで、BMRは基礎代謝率を表し、通常はハリス・ベネディクト方程式などを用いて計算されます。
    2. 体重と距離に基づく計算
      体重と走行距離を考慮して、一定の速さでのランニング中の消費カロリーを見積もる方法もあります。
      以下の式が一般的に用いられます。
      消費カロリー(kcal)=体重(kg)×距離(km)×1.036
      この計算方法では、体重が重いほど消費カロリーが増加します。
    3. ウェアラブルデバイスやランニングアプリ
      多くのランニングアプリやウェアラブルデバイスは、GPSなどのセンサーを使用して走行距離や速度を測定し、消費カロリーを推定します。これらのデバイスは一般的に個体差や走行条件をより正確に考慮して計算します。

    注意点:

    これらの計算方法はあくまで目安であり、個々の差異が存在します。
    個体差、地形の変化、気象条件なども影響を与えるため、正確な計算は難しいです。体重、速さ、時間の変数を正確に測定することが重要です。
    ランニングアプリやウェアラブルデバイスを使用することで、よりリアルタイムで正確な消費カロリーを把握することができます。

    マラソンと消費カロリーの関係性とは?

    ここまではカロリーと消費カロリーの計算方法についてご紹介しましたが、ここからはマラソンと消費カロリーの関係性についてご紹介していきましょう。

    冒頭にもお伝えした通りマラソンは長距離、長時間に及ぶ運動の為ほかのスポーツに比べても消費されるカロリーはその分多くなります。

    マラソン時におけるカロリーの事を気にかけてトレーニングを実施する、マラソン大会に臨むことがマラソンの戦略につながる為参考にしてみてください。

    マラソンのエネルギー消費
    マラソンは非常にエネルギーを要する活動であり、ランナーは数時間にわたって高強度の運動を継続します。ランナーの体重、走行ペース、体脂肪率などによってエネルギーの消費量は異なりますが、平均的なマラソンでの消費カロリーは約2,500〜3,500カロリーに達することがあります。

    エネルギー供給の必要性
    ランナーが十分なエネルギーを確保することは、体力の維持だけでなく、疲労の蓄積を防ぎ、パフォーマンスを向上させるうえで極めて重要です。エネルギーが不足すると、ランナーは早期の疲労や筋力の低下、集中力の喪失などが起こり、レースの後半でのスタミナ低下につながる可能性があります。

    カロリー補給のタイミング
    適切なカロリー補給は、レース前、中、後の各段階で重要です。

    レース前: 適切なカーボローディングが必要です。これはレース前数日間、炭水化物を増やしてグリコーゲンを最大限に蓄えることを指します。これにより、ランナーは長時間の走行に備えます。

    レース中: 長時間のランにおいては、エネルギーゲル、スポーツドリンク、エネルギーバーなどを摂取して、持久力を維持し、血糖値を安定させることが重要です。レース中の補給は個々のランナーに合わせ、消化のしやすい形態で行われるべきです。

    レース後: レース終了後は速やかに適切な栄養補給を行うことが重要です。タンパク質と炭水化物の組み合わせが筋肉の修復とグリコーゲンの補充に寄与します。

    カロリー摂取の調整
    ランナーは個々の身体条件やトレーニング量に基づいて、摂取カロリーを調整する必要があります。摂りすぎや不足はともに問題となり、トレーニング効果やパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

    ハイドレーションの重要性

    マラソン中は水分補給も不可欠です。脱水はエネルギー供給だけでなく、体温調節や筋肉の正常な機能にも悪影響を与えるため、十分な水分を摂ることが重要です。

    個別のニーズへの対応

    ランナーの体質や習慣によって食事療法の要件は異なります。アスリートは自身の体重管理やエネルギー需要を理解し、それに基づいて栄養戦略を立てることが重要です。

    まとめ

    今回はマラソンと消費カロリーについてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
    マラソンとカロリーの関係性は、ランナーのパフォーマンスに直結しています。

    エネルギー管理、適切な栄養補給、ハイドレーションのバランスを取ることが、マラソンでの成功に不可欠です。

    ランナーはトレーニング中の摂取量や種類、タイミングを計画的に調整し、個々のニーズに合わせた最適な食事戦略を構築することで、持久力を高め、レースでの最良の成績を達成できるでしょう。

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