COLUMN
コラム 〜マラソン豆知識〜
日々マラソン大会に向けてトレーニングに励んでいるランナーの皆さんのトレーニングメニューは、それぞれ様々あるかと思います。
様々なトレーニングメニューがある中の一つとして『ロング走』と呼ばれるトレーニングメニューがあります。
すでに実施されているランナーの方や、初めて聞いたというランナーの方もいらっしゃるかもしれませんが、マラソンのロング走は、フルマラソンを目指すランナーにとって、トレーニングの中でも特に重要な要素の一つです。ロング走とは、簡単に言うと通常20km以上の長距離をゆっくりとしたペースで走るトレーニングのことで、持久力や精神力を養うために不可欠です。今回は、そんなロング走の目的や効果、トレーニング方法、注意点、そして具体的なスケジュールについて詳しくご紹介します。
今実践されているランナーの方も、初めて聞いたというランナーの方も是非参考にしてみてください。
今回はロング走について詳しくご紹介しますが、まずはロング走のその効果について簡単にご紹介します。
・持久力の向上
ロング走の最大の目的は持久力の向上です。フルマラソンは42.195kmという長距離を走るため、短距離や中距離のランニングとは異なり、長時間にわたる運動に耐えるための持久力が求められます。ロング走を通じて、筋肉や心肺機能を鍛え、長距離を走るための基礎体力を養うことができます。
・エネルギー代謝の改善
マラソンでは、走行中に体内のグリコーゲン(炭水化物)を消費しますが、グリコーゲンが枯渇すると、いわゆる「壁」にぶつかり、極度の疲労やパフォーマンスの低下を招きます。ロング走では、体が脂肪をエネルギー源として効率的に使えるようにトレーニングされます。これにより、グリコーゲンの消費を抑え、持久力をさらに向上させることが可能です。
・精神力の強化
ロング走は身体だけでなく、精神面でも非常に重要です。長時間のランニングは、時に単調であり、疲労感やモチベーションの低下と戦わなければならない場面もあります。このような経験を積むことで、マラソン本番でも精神的に強くいられるようになります。
ロング走は、身体的なトレーニングだけでなく、心理的な強化にも役立ちます。特に、長時間走り続ける中で感じる疲労や単調さに対する耐性を高めることができます。次に、ロング走を精神的に乗り切るためのアプローチを紹介します。
・ポジティブな自己対話
ロング走の最中にネガティブな思考が浮かぶことがありますが、これをポジティブな自己対話で置き換えることが大切です。例えば、「疲れた」という気持ちが出てきたときには、「この距離を走りきれば、マラソン本番も楽になる」というように、自分を励ます言葉を使いましょう。
・ビジュアライゼーション
ロング走の前に、走るコースや自分がゴールに到達するイメージを頭の中で描くビジュアライゼーションを行うことで、実際の走行中に集中力を高め、モチベーションを維持することができます。ゴール地点に達した自分を想像し、その達成感を感じながら走ることで、精神的な疲労を軽減することができます。
・小目標の設定
ロング走の全体の距離を一度に考えるのではなく、5kmごとなどの小さな目標に分けて走ることで、精神的な負担を軽減できます。小目標を達成するたびに自分を褒めることで、次の区間も頑張ろうという気持ちが湧いてきます。
ここまではロング走を実践した際の効果と心理的なアプローチについてご紹介しましたが、ここからは実際のトレーニング方法と注意点をご紹介していきます。
・距離の設定
ロング走の距離は、マラソンのトレーニング期間や個々のフィットネスレベルによって異なりますが、一般的には20kmから30kmの範囲が推奨されます。初心者の場合は、徐々に距離を増やしていくことが大切です。最初は20km程度から始め、徐々に距離を延ばしていき、レース直前には30km以上のロング走を数回行うのが理想です。
・ペースの設定
ロング走のペースは、レースペースよりも少し遅めに設定するのが一般的です。例えば、マラソンの目標タイムが4時間の場合、1kmあたりのレースペースは約5分40秒ですが、ロング走では6分から6分30秒のペースで走ることが推奨されます。このペース設定により、無理なく長距離を走り続けることができ、体への負担を軽減しながら持久力を高めることができます。
・リカバリーの重要性
ロング走の後は、体が疲労しているため、十分なリカバリーが必要です。ランニング直後には、ストレッチやアイシングを行い、筋肉の回復を促進します。また、栄養補給も重要で、特にタンパク質や炭水化物をバランスよく摂取することで、筋肉の修復とエネルギーの補充が行われます。さらに、睡眠もリカバリーにおいて欠かせない要素です。
【ロング走のスケジュール例】
・16週間のトレーニングプラン
初心者ランナー向けの16週間のトレーニングプランの一例を紹介します。
週に1回のロング走を取り入れ、徐々に距離を延ばしていくプランです。
第1~4週: 20kmのロング走
第5~8週: 25kmのロング走
第9~12週: 28kmのロング走
第13~14週: 30kmのロング走
第15週: 32kmのロング走
第16週: 調整週(10km程度の軽いラン)
このプランでは、ロング走を週末に行い、平日には短距離走やインターバルトレーニングを組み合わせます。ロング走の距離は少しずつ増やし、体を無理なく適応させることが重要です。また、16週間の中で2週間に1度は距離を短めに設定し、疲労回復のためのリカバリー週を設けることもおすすめです。
・過度の疲労を避ける
ロング走は持久力を高めるための重要なトレーニングですが、無理をしてしまうと怪我やオーバートレーニング症候群の原因になることがあります。自分の体調をよく観察し、過度の疲労を感じた場合はトレーニングを中止し、十分な休息を取ることが大切です。また、ロング走は週に1回程度にとどめ、他の日には短距離走やクロストレーニングを組み合わせることでバランスを保ちます。
・正しいフォームを維持する
長時間走ると、疲労によりランニングフォームが崩れることがあります。フォームが崩れると、無駄なエネルギーを消費しやすくなるだけでなく、怪我のリスクも高まります。ロング走の最中でも、できるだけ正しいフォームを意識し、リラックスして走ることが重要です。肩の力を抜き、腕は自然に振り、足は地面を軽く蹴り出すようなイメージで走りましょう。
・補給と水分摂取
ロング走では、長時間にわたってエネルギーを消費するため、適切な補給が必要です。走行中にエネルギージェルやスポーツドリンクなどを摂取し、エネルギーの枯渇を防ぐことが大切です。また、水分補給も欠かせません。走行中に少量ずつ頻繁に水分を摂ることで、脱水症状を防ぎ、パフォーマンスを維持することができます。
今回はマラソンのトレーニングメニューの一つでもあるロング走についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
マラソンのロング走は、持久力の向上、エネルギー代謝の改善、精神力の強化といった多くのメリットをもたらします。しかし、無理をせず、自分のペースで距離を伸ばしていくことが重要です。
正しいペース設定とリカバリーを心がけながら、計画的にロング走を取り入れることで、マラソン本番に向けて確実に準備を進めることができます。継続的なトレーニングを通じて、42.195kmを自信を持って走り切る力を養いましょう。
こんにちは(^^)
— UP RUN実行委員会 (@UP_RUN_tw) November 18, 2024
今日は運動したくなる程冷えますね...
お風邪にお気をつけください
さて今週のアップランマラソン大会は
23日
第196回UP RUN皇居マラソン
第73回ポーツメイトラン赤羽荒川ハーフマラソン
24日
2024渡良瀬遊水地オータムマラソン
まだまだお申込み可能☆https://t.co/Vgd4Q7k45n pic.twitter.com/clK6XDfA9R