COLUMN
コラム 〜マラソン豆知識〜
前回はマラソンを完走するための食事方法をお伝えしました。マラソンを完走するために、果たして強靭な体力と健康的な体さえあればいいものなのでしょうか?
もちろん、健康的な体は必ずしも必要になってきますがマラソンは自分ひとりで戦うスポーツです。
誰と戦うのか…自分自身なのです。そうなってくると強靭なメンタルが必要になってきます。
自分自身の中に少しでもある『甘い』誘惑に打ち勝つべく、今回はメンタルトレーニングについて徹底解剖していきます。
マラソンをしているランナーの中には、走っていると膝などあちこちが痛くなったりする人もいますし、モチベーションをキープできなかったり、頑張りすぎて燃え尽き症候群になる人もいます。
フルマラソンやハーフマラソンに限らず、走り始めの方にとっては5kmであれ、10kmであれ、そのゴールは果てしなく遠く感じることでしょう!
体力・気力が限界に近づいてくると、「苦しいけど諦めずに頑張ろう!」という自分と、「ここまでよく頑張った!次もあるから無理しちゃダメだよ」と、もう1人の自分が囁き始めるのです。
この甘い誘惑に負けてしまったとき、あなたはメンタル勝負に負けてしまったことになるのです。
特に、マラソンでは本当に身体がきつくなってきて動けなくなる、脚が痛くて動けなくなることが実感できるので「もはやこれまでか?」と感じてしまうのも無理はありません。
実際に疲労が蓄積されていて、脚を故障している場合もあります。しっかり見極めることが重要になりますが、実際のところは自分自身の脳が自分をだましているケースも存在しているのです。
その、自分自身の脳にだまされないようにするのがメンタルコントロールです。
一見難しいように感じますが、簡単に言えばアテンションコントロールだといえるでしょう。自分が何に意識を向けて、何に向けるべきではないのか。はたまた意識自体をするべきか、しなくていいのか。メンタルというと少し大きく複雑な気がしますが、簡単に言えばどこに意識を向けているのかということだろうと思います。
この仕組みをしっかり理解しておくと、メンタルをコントロール出来るランナーに近づくことができますし、メンタルが与える体への影響力は大きいので、鍛え上げた強いメンタルはあなたの走りをも変えてしまう力を持っているかも知れません。つまり、ランニングにおいて「メンタル」は非常に重要なファクターであると言うことが出来るのです。
それだけに、メンタルを鍛えること、メンタルをコントロールすることは走る練習と同じように重要だと考えても十分マラソンを完走するための重要な作戦のひとつになりえます。
冒頭でもお伝えしましたがランニングは、基本的に1人で行うスポーツです。
いくら練習を積み重ねていて、体力・脚力もバッチリだったとしても、メンタルが弱気ではそのパフォーマンスを十分に引き出すことさえ出来ないこともあるでしょう。
反対に、練習がしっかりと出来ていないにも関わらず、メンタルの強さで想像以上の走りを得ることだって珍しくありません。
『何のためにランニングをしているか?』
ふとした瞬間こう思ってしまった事がある人はメンタル面で要注意かしれません。
多くのランナーは日々のトレーニングの中にマラソンを完走するための目的意識をもってトレーニングに望んでいることと思いますが、もちろんその目的は個人個人によって異なるため、一概にいうことは出来ませんが、多くのランナーでは以下のようなことに心当たりがないでしょうか?
自分なりに目標達成のプログラムや、練習方法、練習内容をしっかり考え取り組んでいるものの、思ったほどの成果が得られない。頭打ち感がやる気を失わせてしまう。
ダイエットのために走っている人には、こんな原因も多い傾向があるようです。
やる気はあるのに、少し走ると膝や脚などが痛くなって走れなくなる。
その結果、目標もなかなかクリアできない。
例えば、脚が痛いときに「もう少し頑張ろうかな?」という自分と、「もう今日はいいでしょ?」という自分。
「天気がイマイチで雨が降りそうだけど、その前に走ってくるかな?」という自分に対して、「雨降ったら練習にならないし、風邪を引くかも?」と問いかけてくる自分の存在があり、いつも楽な方を選択してしまう。
「1分1秒でも速く走りたい」というタイムに対しての目標が強い人は、なかなか満足しない傾向が強いのでモチベーションも持続しやすいのですが、単にフルマラソンを走ってみたいというような目標の場合、経験後に感動がなく、辛いだけだった…などという思いに陥りやすいです。
前向きな目標設定をしているランナーでも、それをクリアしてしまったことで「やりきった感」に支配されてしまい気持ちが乗らないということもあるでしょう。
他にも、いろいろな原因があると思いますが、いずれにしてもそれを解決するには原因となっていることに対して意識を変えることや行動を変えていくことが近道でしょう。
メンタルをコントロールできないと、そのままランニングのパフォーマンス低下につながると言っても過言ではないでしょう。
では、どうやって折れない強い心を作っていけばいいのでしょうか?
「次のレースでは絶対にタイムを短くする!」と目標を決めたり、「今月は200km走る!」という目標に向かって練習を重ねることはとてもいいことだと思います。
しかし、それを意識しすぎてしまうと無理をすることに繋がる場合もあります。逆に、プレッシャーを感じてベストパフォーマンスが発揮できない・・・という事になりかねないので、上手にコントロールしなければなりません。
自分自身に厳しく、あまりにも課題を多く掲げ過ぎて達成できないノルマの練習内容は逆効果です。
目標達成のためには期日の設定も大変有効な手段であり必要なことですが、客観的にみたときに「ちょっと時間が足りないかも…」などと思えるものであれば、もう少し余裕を持って目標を組みなおしてみることも検討するといいですね。
ランニングをしていて痛みが生じるのは、脚力が本来の働き以外のこともしてオーバーワークにより故障している場合と、脳から『ウソの痛み』が出ていることもあります。
もちろん本当に痛みがでていて故障している場合は、アイシングをしたりして適切な処置を最優先にします。
問題なのは脳から出ているウソの痛みであり、身体が長時間のランニングによる生理機能の変化を生体の異常、あるいは大量の汗や疲労などからくる生体恒常性の乱れを危機状態と察知して、脚の痛みなどの信号を出して、あなたが走ることを止めさせようとします。
この場合は、本当に痛みは出るのですが走るのを止めるといつの間にか痛みが消失していたりします。思い当たる方もいるのではないでしょうか?故障していればずっと痛いことも多いので、その辺りの見極めも必要でしょう。
自分自身で明確な目標を持てないときは、自分のためではなく他人のために走るというのも良いかもしれません。
簡単に言うと、お友達など初心者ランナーと一緒にコーチ役として走ることもそのひとつといえます。
特にいつも1人で走っている人は、誰かとしゃべりながら走るだけでも随分気分転換になるはずです。
いつもよりもゆっくりとしたペースで、見える景色も変わりおしゃべりしながら走る楽しさに気付くと、練習そのものが楽しくなってくることもあるかもしれませんよ!
自分が失っている”頑張る気持ち”を持つ人に上手に乗っかることで、あなた自身も忘れていた何かを思い出すことに期待してみてもいいかもしれませんね。
先ほども上記の「よくある例え」でお伝えしましたが、マラソンに挑戦している方で多いのが、自分の成長が頭打ちになってしまったことでモチベーションを低下させてしまっている方です。
何度、目標設定しても届かない、決めたことが出来ない…などなど。
もちろん、自分に対して厳しく評価することも大切です。でも、その基準点を少し変えてみるとどうでしょうか?
「チームの力を合わせて!」とか「応援の声に勇気を貰って!」というような場面よりも、自分自身と向き合い、長い時間、葛藤を繰り返す場面のほうが多いことが、マラソンの特徴のひとつではないかと思います。
メンタルを強化するために、重要な要素として「ストレスを上手に回避する」ことも大切です。これはマラソンのトレーニングに限ったことではなく日ごろの仕事やプライベートにおいても常にストレスフリーでいることによりマラソンやトレーニングに望む意識が圧倒的に変わります。次はその具体的な方法をあげてみましょう。
100点は0点と同じとか、オールオアナッシングという考えを二分割思考といいますが、何でもパーフェクトにこなせる人などいませんから、永久に手に入らないものを追い求めることになります。それでは力尽きてしまうことは目に見えているので物事に取り組むときは、「70点か80点取れれば十分」と気持ちに余裕を持たせることが大切です。
仕事で失敗してしまった場合、その瞬間は「くやしい」「情けない」「つらい」といったマイナス感情が噴出します。しかし、「別の考えはないだろうか」と角度を変えてみると、「いい経験になった。これ以上大きい失敗をしなくてすむ」とプラス思考に転じることができます。 そうした考え方ができるようになると気持ちがずっと楽になり、ストレスに負けるようなこともなくなります。
責任感が強い人は、「人に頼ってはいけない」「人に弱みを見せられない」という思いから、何でも自分一人で抱え込んでしまう傾向があります。人間のエネルギーには限界があり、単独ではできないことのほうが多いのです。職場はみんなの連携プレイで成り立つものですから、ほかの人に頼める仕事は任せるようにしましょう。
不快なことがあってイライラしているときは、つい乱暴な口をきいたり、投げやりな態度を取ったりしがちです。そんなときはあとあと「どうしてあんなことを言ってしまったのだろう」と自己嫌悪に陥ってしまうものです。この自己嫌悪も落ち込みのもとになってしまいますから、イライラしているときこそ悠然と、丁寧に振る舞うようにしましょう。
気持ちが落ち込んでいるときは、「自分は負けない!」「きっと成功する」と自己暗示をかけるのもストレスを回避するために有効な手段です。自己暗示には、自分の気持ちを高揚させるだけでなく、周囲の人たちも楽しい気分にさせる効果があるといいます。 また、頑張った自分を「よくやった」と褒めてあげることもメンタル強化に役立ちます。
ランニングとは基本的に単調なスポーツですが、単調であることとつまらないものであることは必ずしも一緒ではありません。走るのがつまらなくなってしまうと、楽しさの低下、モチベーションの低下につながります。そうならないように、ロングランの単調さを解消する工夫を取り入れてみてください。
ランニングを楽しみながら続けるための簡単な方法は、パートナーや仲間と走ること。おしゃべりをしていれば気が紛れますし、大会などに参加すればさまざまな刺激を受けることができますし、走る大きなモチベーションにつながります。一人で走っている人は、やる気を高めてくれる音楽などを聴きながら走るのがおすすめです。ルートを変更して新しい土地を走れば、フレッシュな気持ちを維持できるとも思います。ご紹介させて頂いたとおりマラソンを完走するためにはメンタル面も重要な要素になってきますので、楽しんで日々の練習もこなせるようにメンタル面のトレーニングも視野に入れて取り組んだほうがよさそうですね!
こんにちは
— UP RUN実行委員会 (@UP_RUN_tw) December 16, 2024
今日は良いことがあり嬉しい一日のスタート☆
さて今週のアップランマラソン大会は
21日
第63回UPRUN府中多摩川風の道マラソン
第55回スポーツメイトラン松戸江戸川河川敷マラソン
22日
第20回UP RUN東大島小松川公園マラソン~長距離特別ver~
第164回スポーツメイトラン皇居マラソン pic.twitter.com/ya9AfzFJMJ