COLUMN
コラム 〜マラソン豆知識〜
マラソン大会に向けて日々トレーニングに励んでいるベテランランナーは特に、一度は聞いたことがあるトレーニング手法として『LSDトレーニング』というものがあります。
まだ、ランニングを始めたばかりの方や、マラソン初心者の方だと聞いたことない、聞いたことがあるけどどんなものかわからない、名前からして辛そう…などいろいろ疑問もあるかもしれません。
そんなLSDトレーニングですが、まだ走りはじめたばかりの初心者の方にも是非おすすめしたいトレーニング手法の一つなのです。
今回は、LSDトレーニングの説明から、その方法、注意点まで幅広くご紹介していきたいと思います。
ベテランナーの方も、マラソン初心者の方は特に参考にしてみてください。
まず初めにLSDトレーニングについてご説明していきます。
『LSD』という言葉ですがこれはLong
Slow Distance(ロング・スロー・ディスタンス)の略で簡単に言うとゆっくり長い距離を走るトレーニング手法です。
LSDトレーニングの基本は、 ベテランランナーが実践しているようなタイムにを気にしながら走るトレーニングというよりも、まずは長い距離を走りぬく脚力を身に着けるようなトレーニング手法になります。
長い距離をゆっくりとしたペースで走る事で筋肉の持久力、心肺機能を同時に鍛えることができます。そのためフルマラソンを走り切るトレーニングとしても有効です。
特に初心者の方は、この、「長い距離を走り切る脚力」がまだ発達していない可能性が高いので、気持ちや意気込みだけで完走できたとしても、怪我や故障につながりせっかくの完走が苦い思い出になってしまった・・・ということになりかねません。これからフルマラソンやハーフマラソンなど長い距離を走る事に挑戦する初心者の方には特におすすめのトレーニングになります。
では実際にLSDトレーニングを行う事により期待できる効果とはどんなものがあるのかをご紹介していきます。
ご紹介する効果を見ると、やはりこれから初めて長い距離を走る初心者の方には特に影響がある事だとご理解いただけると思います。
基本的にマラソンは全身を使って走る物になりますが、その中でも特にフルマラソンやハーフマラソンのような長い距離を走る抜くためには、強靭な『脚力』が必要になってきます。
そのため長い時間走り続けるためには、スタミナのある脚をあらかじめ作らなければなりません。
走り方については後程詳しくお伝えしますが、LSDトレーニングは長い距離をゆっくり走る事により、走っているうちに自然と歩幅が狭くなり、歩幅が増えます。
ゆっくり走っているので1歩あたりの地面への接地時間も長くなるため、脚に体重が乗っている時間も増えます。そのため知らぬうちに脚に負担がかかり走っているだけで脚のトレーニングになるため、長い距離を走りぬく為の脚づくりに最適なトレーニングになります。
マラソンなどの長い距離を走るような持久系のスポーツは、有酸素運動になります。
自身の有酸素運動能力を高めることでマラソンのパフォーマンスが向上するのですが、有酸素運動能力を高めるためのトレーニングとしてLSDも有効です。
基本LSDトレーニングはゆっくり長い距離を走りますが、軽い負担が長く身体にかかることで有酸素運動能力が高まるといわれています。
また、LSDトレーニングは身体の毛細血管を発達させる効果も期待できます。この毛細血管が増えると全身への酸素の供給がスムーズになるので、このことからも有酸素運動能力向上につながります。
マラソンは全身の筋肉を走りますが、その中でも『遅筋』を使用して走るためこの『遅筋』を鍛えることが重要になります。
『遅筋』とは主に酸素を使用しながら収縮する筋肉で、マラソンや水泳など持久力を必要とする有酸素運動に向いている筋繊維になります。
このマラソンに必要な『遅筋』を鍛えるためにLSDトレーニングは有効と言われています。
『遅筋』を鍛えることで、マラソンを走りぬくスタミナ、持久力を高めることができます。
先ほどもお伝えしように、LSDトレーニングは毛細血管を発達させる働きがあります。
毛細血管は体内の細胞の酸素や栄養素を供給する働きがあります。
その働きにより体内の各細胞にエネルギーが生まれ、疲労回復につながります。
この毛細血管が発達することにより、早く酸素や栄養素が身体全体に送られるので、その分エネルギーも素早く作られ、素早い疲労回復につながります。
よって、LSDトレーニングはマラソンに必要な基礎体力、筋力を鍛えつつ疲労回復も促せる理想的なトレーニング手法と言えます。
では実際にLSDトレーニングの基本的なやり方についてご紹介していきます。
初めて取り組む方は特にですが、実際に行う際に注意して欲しいこともあるので注意点もご紹介していきたいと思います。
1.走る際のフォーム
基本は歩幅をできるだけ小さくすることを意識して、おなかに力を入れ目線が下がらないように胸を張るようにしましょう。
歩幅をできるだけ小さくして走る事がLSDトレーニングにおいて一番の重要ポイントになります。
2.走るペース
基本は早すぎず、遅すぎず人と会話でき、景色を楽しめるくらいの余裕を持ったペースを心がけるようにしましょう。
もし仮にお友達などと走る際はあくまで自分のペースを大事にしてください。
LSDトレーニングの基本はゆっくり走る事ですが、ゆっくり走る基準も歩幅も人それぞれなので他の人のペースに引っ張られないように注意しましょう。
3.走る時間
初心者の方は特にですが、ゆっくりだからと言ってはじめから長い距離を走る必要はありません。無理をするとそもそもトレーニング自体が続かなくなる可能性があるので、最初は30分くらいから始めて慣れてきたら徐々に時間を伸ばしていくようにしましょう。
LSDトレーニングでは、距離より時間を気にかけて行った方がいいでしょう。距離を気にしすぎてしまうと基本であるゆっくり走るということを忘れてしまいがちになってしまうので、あくまで時間を意識して行うようにしましょう。
頻度に関してですが、ランニングを常日頃からしている方は、すべてをLSDトレーニングにする必要はなく、ランニングの3回、4回するうちの1回をLSDトレーニングに置き換える形で問題ありません。
無理にせず自身のペースで取り組むことによって、知らぬうちにLSDトレーニングの効果を実感できるようになるでしょう。
・こまめな水分補給を心がけましょう。
LSDトレーニングではゆっくりとしたペースで走りますが、身体には負担がそれなりにかかっておりそれに伴い水分も失われています。
水分を取る際に注意していただきたいのは、水分は取り続けるようにすることです。
一気に多い量を摂取するのではなく、こまめに少しずつ水分を取ることで体内に水分がいきわたりやすくなる為です。
ゆっくりとしたペースで行うLSDトレーニングにおいては、携帯用のボトルなどを持ちながら走っても邪魔にならないと思うので走りながらこまめに水分を取ることを意識してください。
今回はマラソン初心者の方には特におすすめする『LSDトレーニング』についてご紹介しましたがいかがでしょうか?
マラソンを走り切る基礎体力を身に着けるために有効的なこのトレーニング手法ですが、忘れてはいけないのは自身のペースでゆっくりと走る事。
また、会話や景色を楽しむくらいゆっくりと走るペースですが、ゆっくりとしたペースでもあっても疲れてくると目線が下に向きがちになってくるのでフォームが崩れないように意識しましょう。
はじめは無理のない時間、回数で行う事により、知らぬ間に基礎体力がついてくると思うのでこれからマラソンを始める方、マラソン初心者の方は是非参考にしてみてください。
こんにちは
— UP RUN実行委員会 (@UP_RUN_tw) December 16, 2024
今日は良いことがあり嬉しい一日のスタート☆
さて今週のアップランマラソン大会は
21日
第63回UPRUN府中多摩川風の道マラソン
第55回スポーツメイトラン松戸江戸川河川敷マラソン
22日
第20回UP RUN東大島小松川公園マラソン~長距離特別ver~
第164回スポーツメイトラン皇居マラソン pic.twitter.com/ya9AfzFJMJ