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    マラソン豆知識

    マラソン完走を目指すトレーニング方法

    マラソン完走を目指すトレーニング方法

    はじめに

    フルマラソンは42.195kmという長い距離を走る過酷なスポーツです。きちんとトレーニングを積んでから出走しないと、なかなか完走する事も難しいのではないかと思います。
    しかし、出走する機会があればなんとか完走してみたいと思う人も多いのではないでしょうか。
    この記事ではフルマラソンを完走する為に取り組んでおきたいトレーニングについて紹介したいと思います。

    フルマラソンを完走する為に必要なのは走り込みだけではありません

    長い距離を走りぬくフルマラソンを完走するために重要な事としてまず思い浮かぶのが、走り込みです。
    走り込みは確かに重要な事ですが、それだけではより高い効果を望む事はできません。走り込みと並行して筋トレを行うことで、身体機能の改善に高い効果が期待でき、フルマラソン完走に一歩近づく事ができるのです。

    では筋トレをする際、身体のどの部分の筋肉を鍛えると良いのか説明したいと思います。

    意外と重要な上半身の強化

    マラソンは走るスポーツなので、足腰を中心に鍛えればよいと思う方も多いのではないでしょうか。
    ですが、フルマラソンで長い距離を走り切るためには上半身もしっかりと鍛えておかなければなりません。
    なぜなら、上半身を鍛えることで安定した走行姿勢を保ちながら上手に身体を使って走ることができるようになり、身体にかかる負担を減らす事ができるからです。

    そこで、フルマラソンを走り切るためには上半身の「体幹」を鍛える事が重要となってきます。

    下半身のトレーニングももちろん重要です。走る際に最も負荷がかかるのが足です。長い距離を走り、走る際にかかる負荷を乗りこえるためには下半身を強化する事も重要なのです!

    そこで、下半身の中でも特に鍛えておきたい部分が「太もも」です。
    太ももをしっかりと鍛えることにより、長い距離でも走り抜けられる脚力と、安定した速度で走り続けられる持続力が身についてきます。また、太ももをしっかりと鍛えておくことでケガの抑制にもつながりますよ。

    上半身を鍛える筋トレのやり方

    フルマラソンを完走するためにしっかりと鍛えておきたいのは、上半身です。

    ですが、どのような筋トレを行うと、より効果的に上半身を鍛えていく事ができるのでしょうか?
    やみくもに上半身に負荷を与えて鍛えてしまうと体力の無駄になるだけではなく、トレーニング中のケガにも繋がってしまいます。

    ここでご紹介する正しいトレーニング方法を覚えて、しっかりと上半身を鍛えていきましょう。

    腹筋を鍛えるトレーニング方法「クランチ」

    腹筋のトレーニングを行う際におすすめしたいのは「クランチ」というトレーニング方法です。
    クランチは床の上に横になり、上半身を上方向に持ち上げて腹筋を鍛える一般的な腹筋のトレーニング方法です。

    普段腹筋を鍛えていない人の場合はなかなか回数をこなす事は難しいかもしれませんが、まずは30回3セットを目標にトレーニングをしていきましょう。
    そして30回3セットをこなせるようになってきたら、徐々に負荷を加えてトレーニングをしていきます。

    その際は頭の後ろにダンベルなどの重りを抱えながらトレーニングをする事で、上半身を持ち上げると腹筋に負荷がかかるようになります。ちなみにダンベルがない場合は水の入れたペットボトルを代用するといいですよ。

    腹筋を鍛えるトレーニング方法「アイソメトリックトレーニング」

    アイソメトリックトレーニングでも腹筋を鍛える事ができます。

    このトレーニング方法はクランチのように腹筋を動かして鍛えるのではなく、腹筋に負荷を与えた状態で静止し、静止した状態を一定時間保つ事で腹筋を鍛えていきます。
    アイソメトリックトレーニングはクランチで鍛える事が難しいインナーマッスルを鍛えることができるので、マラソンでケガを負いにくくなりますよ。

    アイソメトリックトレーニングによる腹筋の鍛え方は、まず椅子に座ります。座った状態で両手を両ひざに乗せます(肘は伸ばした状態)。
    目線を下方向に向けて両手で両ひざを押し続けます。こうすると腹筋に負荷がかかっている事が分かると思います。この状態を7秒間維持し、腹筋を鍛えていきましょう!

    これはたった7秒というとても短い時間でトレーニングをする事ができるので、身体に無理がかからない程度に何度か繰り返しやってみてください。

    ちなみにトレーニング中の注意点としては、しっかりと呼吸をしながら行う事です。呼吸を止めて行うと無酸素運動になってしまい、心臓に負担が掛かる恐れがあるので気を付けましょう。

    背筋を鍛えるトレーニング方法「バックエクステンション」

    腹筋と同様に上半身を鍛える上で重要なのが「背筋」です。

    背筋のトレーニングにもクランチのようにメジャーなトレーニング方法があります。
    その方法がバックエクステンションです。

    やり方は、床の上にうつぶせの状態で横になり、両手で頭の後ろを抱え込んで状態をのけぞらせる様に身体を持ち上げていきます。
    バックエクステンションはクランチ同様、やり始めた頃はなかなか辛いトレーニングですが、まずは30回3セットを目標にしてトレーニングを進めていきましょう。

    腕立て伏せも腹筋を鍛える為に重要なトレーニング

    バックエクステンションに慣れ、30回3セットを問題なくこなせるようになってきた際に次のステップとして取り入れてもらいたいトレーニングが「腕立て伏せ」です。

    腕立て伏せと聞くと腕や肩を鍛えるトレーニングのようなイメージがあると思いますが、腕立て伏せをする時の腕の位置や開き方を調整する事で背筋を鍛える事がトレーニングとなります。

    背筋を効果的に鍛える腕立て伏せの方法は、腕立て伏せをする体勢で腕を腰に近い位置(肋骨の横あたり)に置きます。手の平は外側に向け、両手の角度が180度以上になるように意識して配置してください。
    この態勢が腹筋を鍛える為のポイントとなります。

    そして、身体を沈めてから持ち上げる時は、腕で体を持ち上げるのではなく、背中で持ち上げるイメージで行ってください。
    ポイントとしては背中の筋肉に力を入れて上半身を反らせながら行うような感じです。

    このように腕立て伏せを行うと、背中に負荷をかける事ができるので、効果的に上半身を鍛えていく事ができます。

    下半身を鍛える筋トレのやり方

    長い距離を走っていると下半身に大きな負担が掛かるので、走っている最中に足がだんだんと重くなってきたり、つってしまったり、もしかしたらけいれんを起こしてしまう可能性もあるでしょう。

    フルマラソンの完走を目指す上ではこのような事態になる事は何としてでも避けたいものです。そのためには下半身をしっかりと鍛えることが大切です。

    ここからは効果的に下半身を鍛える筋トレの方法をお話したいと思います。

    下半身の中でも「太もも」は特に力を入れてトレーニング

    下半身を鍛える際に、まず最初に取り組みたいのが「太もも」を鍛えるトレーニングです。
    なぜならば、長い距離を走る上ではふくらはぎではなく太ももを使って走る事がとても重要な事になるからです。

    ふくらはぎは小さい筋肉でできており、太ももは大きい筋肉でできています。
    大きい筋肉の方が沢山使っても疲れにくいので、フルマラソンを完走するためには太ももを使うことが重要なのです。

    そこで、太ももを鍛えるトレーニング方法としておすすめしたいのがスクワットです。
    スクワットは太ももの他にお尻などの筋肉も鍛える事ができるトレーニングです。

    やり方は、まず肩幅よりやや広めに両足を開き、腕を頭の後ろで組むか前で腕組みをしましょう。
    そして背中のアーチを保った状態で、お尻を後方に突き出すようなイメージで腰を下ろしていきます。この時膝が足先より前に出ないように注意してください。
    目線は前に向けたままで太ももが床と水平になる位まで腰を落とし、ゆっくりと上体を上げて元の状態に戻します。
    この時も背中のアーチを保つように注意してくださいね。

    ここまでの動作を10回3セットを目標にトレーニングをしてみて下さい。
    スクワットも慣れるまではきついトレーニングなので、身体に無理を感じたらしっかりと身体を休めて下さい。

    「ウォーキングランジ」で太ももまわりを強化

    太もも周りを鍛える上でとても効果的なのが「ウォーキングランジ」で、太ももの裏からお尻、腰に掛けてまで同時に鍛える事ができます。

    やり方としては、まず直立の状態から両手を頭の後ろに組み腰をねじらないように片方の足を前方に大きく前に出します。
    その姿勢から後ろ足の膝が床に就くまで真っすぐ下に身体を沈めていきます。
    そして膝が床に就いたらゆっくりと身体を真上に持ち上げ、立ち上がりながら後方の足を前方に踏み込んでください。その後同じ動作を繰り返し、20歩3セットを目標に取り組んでみましょう!

    ちなみに、立ち上がりながら後方の足を踏み込む動作が辛い場合は、一度直立の状態になってから足を前に出してもいいですよ。20歩3セットが問題なくこなせるようになってきたら、手にバーベルなどの重りを持ちながら行うと、更なる筋トレ効果を望むことができます。

    ウォーキングランジの注意点としては、膝とつま先をしっかりと進行方向に向くようにする事です。
    向きがぶれてしまうとケガをする可能性が出てきます。
    また、身体を沈める際には膝がつま先より前に出ないように注意をすることも大切なポイントです。

    ウォーキングランジも比較的負荷の高いトレーニングなので、ゆっくりと行い徐々に慣れていくようにしてください。

    まとめ

    今回はマラソンの完走を目指す上で重要な方法として、様々な筋トレの方法をご紹介してきました。
    どのトレーニング方法もやり始めた時には辛いものですが、身体が鍛えられてくると意外と簡単にこなせるような内容です。
    慣れてきたらバーベルなどを利用して更なる強化も望める内容になっていますので、マラソン完走を目指す方は是非とも日頃のトレーニングに取り入れていただきたいと思います。

    ただし、無理にトレーニングを行うとケガをしてしまう可能性もありますので、トレーニング中には適度な休憩を取り入れ、身体に無理がかからないようにしましょう。

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