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    マラソン豆知識

    マラソンやランニングの前日飲みすぎてしまった・・・二日酔いでも走って大丈夫なのか??

    マラソンやランニングの前日飲みすぎてしまった・・・二日酔いでも走って大丈夫なのか??

    日々、マラソン大会に向けてランニングやトレーニングに励んでいるランナーの皆さんには、主婦の皆様も多い中、会社員の方や学生の方、特に大学生のランナーの方が多いのではないかと思います。

    一時期は自粛の動きもあったために、お仕事での会食や、社内での飲み会なども少なくなった傾向にありましたが、直近だとその機会も徐々に増えてきて、例えば明日マラソン大会なのにどうしても断れない予定が出てきてしまった、マラソン大会直前で走り込みをしなければいけない期間なのに、先輩に誘われて飲みすぎ、次の日の休みがつぶれてしまいそうになってしまう、などお酒にかかわる人間関係は様々かと思います。

    そんなケースがある中、仮に二日酔いの状態でマラソンやランニングを行ってもよいのでしょうか?

    今回は『二日酔い』に注目し、その状態でマラソンやランニングを行ってもよいのかどうかをご紹介していきます。

    お酒が好きでたまらないランナーの方ももちろんですが、致し方なく仕事やお付き合いでお酒を飲む機会が多くなってきているランナーの方は、一度ご覧いただければと思います。

    お酒が体に与える影響について

    UP RUNのコラムでは以前、『お酒好きランナーさんへ。マラソンとお酒の関係について!』という記事をご紹介していて、その中でお酒が体に与える影響などをご紹介しています。

    ベテランランナーの中には「カロリーが高いからお酒を飲まない」という方がいらっしゃるように、お酒はとてもカロリーが気になる飲み物です。

    以前の記事でもご紹介していますがお酒は下記の通りとてもカロリーが気になる飲み物です。

    ・缶ビール500ml:200キロカロリー以上

    ・甘いカクテル系のお酒:約400キロカロリー

    缶ビールだけのカロリーだけを見ると、そんなに高くないかも・・・なんて思うかもしれませんが、お酒が好きな方、仕事の関係でお酒を飲む場合、一杯で済むなんてことはそうそうありませんよね・・・結果的に飲みものなのに高カロリーなものを摂取してしまっていることになります。

    詳しくは下記の記事でもご紹介していますので、この記事の後に続けご覧いただければと思います。

    【お酒好きランナーさんへ。マラソンとお酒の関係について!】

    二日酔いでマラソンやランニングを行ってもよいのか?

    お酒をよく飲むランナーの中には、二日酔いでもランニングやマラソンにおいて汗をかけば早く二日酔いが治るかもしれないという考えの方もいらっしゃるかもしれません。

    そもそも、二日酔いは、摂取したアルコール分が分解される際につくられるアセトアルデヒドという物質にて引き起こされる症状です。

    辛くて、気持ち悪くてお酒を飲んだことを後悔するあの症状を引き起こす原因がこの物質です。

    辛い症状を引き起こすアセトアルデヒドの成分を、マラソンやランニングでたくさん汗をかいて体外に出すことで早く二日酔いが治りそうな気もしますよね。

    単純に考えればそうかもしれませんが、結論、二日酔いの時にマラソンやランニングを行うことは避けるようにした方が良いです。

    まず、先ほどご紹介した二日酔いの原因となるアセトアルデヒドですが、汗が出てくる汗腺から体外に排出されることはありません。

    体内にある様々な毒素は、マラソンやランニングなどの運動をして汗をかくことで、汗と一緒に体外へ排出されそうな気がするのですが、実際のところマラソンやランニングなどの運動で汗をかいたところでアセトアルデヒドが体外へ排出されることはないのです。

    よってマラソンやランニングを行うことで二日酔いが早く治るということはない、ということになります。

    もう少し詳しくご紹介すると、この二日酔いの原因でもあるアセトアルデヒドの分解や代謝経路に大きな理由があります。

    お酒を飲む方はもちろん、飲まない方も知っているかと思いますが、アルコールは肝臓で分解されます。その際に発生するのがアセトアルデヒドです。アセトアルデヒドは同じく肝臓で分解や代謝されるのですが、その後酢酸へと変換されます。

    そして最終的に尿として体外へ排出されるのです。また、尿以外にも呼気として体外に排出されるため、「お酒臭い」と感じたり、飲酒運転の検査において呼気を調べるのはこれが理由なのです。

    二日酔いの原因でもあるアセトアルデヒドは、尿として、または呼気として体外に排出されるため、マラソンやランニングにおいて、運動をして汗をかくことで二日酔いが早く治るということは間違った考えということになります。

    二日酔いの状態でマラソンやランニングをすることで考えられる危険性とは?

    ここまでは、二日酔いがマラソンやランニングで解消するのかという点について詳しくご紹介しましたが、そのほかにも二日酔いの状態でマラソンやランニングをするべきではない理由があります。

    これは二日酔いのレベルにもよるかと思うのですが、まずお酒を飲みことで血管が拡張します、すると血流が早くなります。安静に過ごすことで元の状態に戻ってきますが、二日酔いの状態にてマラソンやランニングをすると血管は再び拡張、またより拡張するので、アセトアルデヒドが全身を回るスピードが速まり、二日酔いが解消するどころか、悪化する可能性が高まります。

    この状態で、マラソンやランニングに関わらず運動をすると心臓に負担がかかりすぎて動機やひどい息切れ、最悪頭痛や吐き気が増してくることもあります。

    マラソンやランニング以外の基礎体力作りで、ウエイトトレーニングなどのからだへの負荷が大きい運動を二日酔いの状態で行うと嘔吐してしまう可能性が高くなります。嘔吐すると胃酸が逆流し、逆流性食道炎になってしまう可能性も高まります。

    マラソン大会に向けて日々のランニングとジムへ行って筋力トレーニングを行っている方もいらっしゃると思いますが、その中でも効率的に筋肉を増強させるべくプロテインなどのタンパク質を意識して摂取している方も多いのではないでしょうか?

    二日酔いの状態においては、筋トレも避けた方がよかったりします。プロテインやタンパク質を摂取しウエイトトレーニングなどの筋トレを行っても効果が薄れる可能性が非常に高いです。

    二日酔いの原因となるアセトアルデヒドが体内に残っている状態のまま、プロテインなどを摂取しても、たんぱく質の吸収率が普段よりもさがります。

    二日酔いの状態では筋肉が育成されにくい状態になっているのです。

    マラソン大会にむけて筋トレを行っている方は、完全にお酒が抜けた状態、または二日酔いが解消されてから行うようにしましょう。

    また、二日酔いの度合いにもよりますがお酒が体内に残ったまま運動をすると、いつもと比べて運動機能が低下しているため、普段走っているときは全く気にならない段差でつまずいてしまったり転んでしまい、予期せぬケガに見舞われるリスクがあります。

    せっかくマラソン大会に向けて準備してきたのに思わぬケガをししまえばすべてが台無しになってしまいます。

    二日酔いの状態においてマラソンやランニング、運動をするのはさけましょう。

    まとめ

    今回は二日酔いの状態でマラソンやランニングをしても問題ないのかをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

    結論、二日酔いの状態では様々な理由から、マラソン、ランニング、筋トレなどを行わない方が良いと言えます。

    しかし、毎日継続的にかかさずマラソン大会に向けて準備をしている方は、トレーニングを行わないと心配かもしれません。お酒を飲んだ翌日については軽めのジョギングやウォーキングにとどめてようにしましょう。

    マラソンやランニングとお酒の関係性をしっかり理解したうえでマラソン大会に向けて準備をしていきましょう。

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