COLUMN
コラム 〜マラソン豆知識〜
日々マラソン大会に向けてトレーニングをしている方の中には、食事メニューや摂取するものについても気を配りトレーニングを行っている方も多いのではないかと思います。
マラソンは、持久力と精神的な強さが求められる過酷な競技です。ランナーが長時間にわたって最高のパフォーマンスを発揮するためには、適切な栄養摂取が重要です。
近年の研究によって、クエン酸の摂取がマラソンにおける持久力とパフォーマンス向上に有効であることが示唆されています。今回はそんなクエン酸がどのようにマラソンに影響するのかについてご紹介をしていきます。
ベテランランナーの方も、これからマラソンを始めようと思っている方も是非参考にしてみてください。
今回はマラソンに有効的なクエン酸についてご紹介していきますが、まずはマラソンなどの長時間の有酸素運動を行う際に、クエン酸がどのような重要な役割を果たす理由をご紹介していきます。
また、クエン酸を摂取しなかったときに起こりうる影響についてもご紹介します。
【クエン酸を摂取した方がよい理由】
・エネルギー代謝の促進
クエン酸は、クエン酸回路と呼ばれる代謝経路の一部であり、エネルギー産生に関与します。長時間の有酸素運動を行う際には、体内のグリコーゲン(糖質の貯蔵形態)が消費され、クエン酸回路を通じて脂肪や糖質がエネルギーに変換されます。クエン酸はこの代謝経路を促進し、ランナーが持久力を維持するのに役立ちます。
・疲労の軽減
クエン酸は、乳酸の蓄積を抑制する効果があります。有酸素運動を行うと、筋肉内で乳酸が生産され、疲労の原因となります。クエン酸は、乳酸が蓄積する速度を遅らせ、筋肉の疲労を軽減する助けとなります。
・酸化ストレスの軽減
長時間の運動によって体内で活性酸素が生成され、酸化ストレスが増加します。クエン酸には抗酸化作用があり、活性酸素を除去することで酸化ストレスを軽減し、筋肉のダメージを減少させる効果があります。
・水分吸収の促進
クエン酸は、腸管の水分吸収を促進する作用があります。マラソンなどの長時間の運動中には、水分の消費が増えます。クエン酸の摂取により、水分が効率よく吸収され、脱水を予防することができます。
・酸性度の調整
クエン酸は、体内のpHを調整する役割も担っています。運動中には、筋肉の活動によって乳酸が生成され、組織内の酸性度が上昇します。クエン酸はこの酸性度を中和し、血液や組織の正常なpHを維持するのに役立ちます。
これらの理由から、マラソンや他の長時間の有酸素運動を行う際には、クエン酸が適切な量で摂取されることが重要です。ただし、個々のランナーの体質や状況に応じて摂取量を調整することが重要です。
【クエン酸を摂取しなかった場合の影響】
・持久力の低下
クエン酸はエネルギー代謝に関与し、持久力を維持するのに役立ちます。クエン酸の不足は、エネルギー産生の過程に影響を与える可能性があり、持久力の低下を引き起こす可能性があります。
・乳酸の蓄積
クエン酸は乳酸の蓄積を抑制する効果があります。乳酸は有酸素運動中に筋肉内で生成され、疲労の原因となります。クエン酸の不足は乳酸の蓄積を促進し、疲労感が増加する可能性があります。
・水分吸収の低下
クエン酸は腸管の水分吸収を促進する作用があります。クエン酸の不足は水分吸収の低下を引き起こし、脱水のリスクが高まる可能性があります。
・酸化ストレスの増加
長時間の有酸素運動中には、体内で活性酸素が生成され、酸化ストレスが増加します。クエン酸は抗酸化作用があり、活性酸素を除去することで酸化ストレスを軽減します。クエン酸の不足は酸化ストレスの増加を招き、筋肉のダメージが増加する可能性があります。
・パフォーマンスの低下
クエン酸の不足により、持久力の低下や疲労感の増加、水分吸収の低下などが起こる可能性があります。これらの影響が重なることで、マラソン中のパフォーマンスが低下する可能性があります。
持久力の低下や疲労感の増加、水分吸収の低下、酸化ストレスの増加などが起こる可能性があります。これらは、マラソン中のパフォーマンスに影響を与える可能性が十分考えられるため、十分なクエン酸の摂取が重要です。
マラソンや他の有酸素運動を行う際にクエン酸を摂取する方法はいくつかあります。次に、一般的なクエン酸の摂取方法をいくつかご紹介します。
・食事からの摂取
クエン酸は柑橘類や野菜、ベリー類などの食品に豊富に含まれています。マラソンの前日や競技当日の朝食に、オレンジやグレープフルーツ、イチゴ、レモンなどの果物を摂取することで、クエン酸を効果的に摂取することができます。
柑橘類や野菜、ベリー類などの食品からクエン酸を摂取する場合、一般的な食事での摂取量は、1日に100mgから500mg程度とされています。これは、通常の食事によって得られる量です。
・サプリメントの摂取
クエン酸のサプリメントも市販されており、容易に入手することができます。マラソンの数日前からサプリメントを摂取することで、クエン酸の摂取量を確保することができます。ただし、過剰摂取には注意が必要です。
クエン酸のサプリメントを摂取する場合、製品によって濃度や摂取量の指示が異なります。一般的には、1日の摂取量が500mgから2000mg程度とされていますが、製品のラベルや製造元の指示に従うことが重要です。
・スポーツドリンクやゼリーの利用
一部のスポーツドリンクやゼリーには、クエン酸が添加されている場合があります。競技中にこれらの製品を摂取することで、クエン酸を効果的に摂取することができます。ただし、製品ごとの摂取量やタイミングを確認することが重要です。製品のラベルやパッケージに、1回の摂取量や1日の摂取量の指示が記載されていますので、これに従うことが重要です。
・レモンウォーターの摂取
レモンウォーターは、レモンの果汁を水に混ぜた飲み物です。競技前や競技中にレモンウォーターを飲むことで、クエン酸を摂取することができます。また、レモンウォーターには水分補給や電解質補給にも役立つ効果があります。
摂取量については個々の体質や状況に合わせるのが重要です。クエン酸の摂取量は個々のランナーの体質や状況によって異なります。過剰摂取は健康リスクを引き起こす可能性がありますので、体調や医師の指示に従って適切な摂取量を決定しましょう。
また、マラソン競技の直前にクエン酸を摂取する場合、一般的には競技前1〜2時間程度に摂取することが推奨されます。これにより、クエン酸の効果が十分に現れることが期待されます。個々のランナーの体質や健康状態に応じて摂取量や摂取方法を適切に調整することが重要です。
今回はマラソンとクエン酸の関係、メリットや摂取方法についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
もちろん個人差はあるものの、マラソンの前後に適切な量のクエン酸を摂取することで、持久力やパフォーマンスの向上に役立つ可能性が考えられます。
レース当日のパフォーマンスを最大限に引き上げるためにもクエン酸を摂取することを心がけるようにしましょう。
こんにちは
— UP RUN実行委員会 (@UP_RUN_tw) December 16, 2024
今日は良いことがあり嬉しい一日のスタート☆
さて今週のアップランマラソン大会は
21日
第63回UPRUN府中多摩川風の道マラソン
第55回スポーツメイトラン松戸江戸川河川敷マラソン
22日
第20回UP RUN東大島小松川公園マラソン~長距離特別ver~
第164回スポーツメイトラン皇居マラソン pic.twitter.com/ya9AfzFJMJ