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    マラソンランナーの秘密兵器!! 無酸素トレーニングの効果と方法とは?

    マラソンランナーの秘密兵器!! 無酸素トレーニングの効果と方法とは?

    日々マラソン大会に向けてトレーニングに励んでいるランナーのトレーニングメニューについては、ランナーのレベル感などで様々なメニューがあるかと思います。

    マラソンは持久力と酸素供給の競技であることは広く知られていますが、マラソンメニューの一つとして無酸素トレーニングもまた重要な要素です。無酸素トレーニングは、筋力、速度、そしてランナーの総合的なパフォーマンス向上に貢献します。

    今回は、そんな無酸素トレーニングについてご紹介します。

    マラソンランナーにとっては、無酸素トレーニングの効果とその実施方法について詳しく知り自身のトレーニングメニューに落とし込むことでパフォーマンスの最大化できる可能性があります。是非参考にしてみてください。

    無酸素トレーニングとはなにか?効果とは?

    今回はマラソンのトレーニングメニューに適している無酸素運動についてご紹介します。

    無酸素運動とはどんなものなのでしょうか?

    無酸素トレーニングは、酸素供給が不足している状態で行われる高強度のエクササイズのことを指します。このトレーニングでは、酸素が筋肉に供給されません。筋肉は酸素を必要とせず、代謝過程が主にアナエロビック(酸素なし)となります。

    主な無酸素トレーニングの例には、スプリント、ヒルクライム、高強度の重量挙げなどが含まれます。

    具体的にどんな効果があるかをご紹介していきます。

    ・筋力向上

    無酸素トレーニングは主に筋力を向上させるのに効果的です。高強度のエクササイズにより、筋肉繊維が成長し、筋力が増加します。これは、特に重量挙げやスプリントなどのトレーニングによって顕著にあらわれます。筋力向上は日常生活やスポーツパフォーマンスに大きな影響を与えます。

    ・速度向上

    爆発的な力と速度を高めるのに役立ちます。スプリントトレーニングやヒルクライムなどは、瞬発力と速さを向上させ、スポーツ競技における競争力を高めます。

    ・パワーの向上

    パワーは筋力と速度の組み合わせであり、無酸素トレーニングはこの両方を向上させます。これにより、瞬発的なエネルギーを必要とするアクティビティや競技において優れたパフォーマンスが可能となります。

    ・乳酸耐性の向上

    乳酸の蓄積に対する耐性を高めます。高強度のエクササイズにより、体内の乳酸が増加しますが、これに対する耐性が向上することで、運動中の疲労感が軽減されます。

    ・脂肪燃焼

    有酸素運動と比較して短時間で多くのカロリーを燃焼します。高強度のトレーニングにより、脂肪がエネルギー源として利用され、脂肪減少に寄与します。

    ・代謝率の向上

    トレーニング後も基礎代謝率を増加させる効果があります。つまり、休息時にも多くのカロリーを消費し、体脂肪の減少をサポートします。

    ・骨密度の向上

    骨密度を向上させるのに役立ち、骨折のリスクを減少させます。これは特に高齢者にとって重要です。

    ・持久力の向上

    一部の無酸素トレーニングは持久力を向上させるのに寄与します。例えば、ヒルクライムは筋力と持久力の両方を鍛える効果があります。

    ・心血管健康の向上

    高強度の無酸素トレーニングは、心臓と血管の健康をサポートします。心拍数を上げるトレーニングは、心臓を強化し、血圧を正常に保つのに役立ちます。

    ・精神的な利点

    無酸素トレーニングはストレス軽減や気分改善にも寄与します。高強度の運動はエンドルフィンの放出を促し、リラックスと幸福感をもたらします。

    無酸素トレーニングにおけるおすすめトレーニングメニュー

    ここまでは無酸素運動の効果をご紹介しましたが、では実際にどんなトレーニングメニューがあるのでしょうか?

    個々のレベル感に合わせると、トレーニングメニューには様々なものがありますが、おすすめのトレーニングメニューをご紹介していきます。

    1 スプリントトレーニング
    スプリントトレーニングは、最大の速度で短距離を駆け抜けることを重視する無酸素トレーニングの一部です。スプリントは筋力、速度、爆発的な力を向上させるのに非常に効果的です。

    ・100メートルスプリント
    トラック上の100メートルストレートセクションを見つけます。
    スタート地点から最大の速度で100メートルを走ります。
    ゴール地点で速度を保ち、停止せずに軽く歩いて戻ります。
    同じプロセスを10回繰り返します。
    ※注意事項
    スプリントは高強度なので、適切なウォームアップが必要です。
    スタート時とゴール時にフォームに注意して、スプリントの間に十分な休憩を取りましょう。

    ・フライング30メーター
    トラック上の30メートルストレートセクションを見つけます。
    スタート地点から最大の速度で30メートルを走り、その後緩やかに減速します。
    ゴール地点で停止し、軽く歩いて戻ります。
    同じプロセスを10回繰り返します。
    ※注意事項
    このトレーニングはスプリントの初期段階に適しています。
    スピードを確実に上げるために、加速と減速の段階が重要です。

    2 重量挙げ
    重量挙げは筋力とパワーを高めるための優れた無酸素トレーニングの一部です。特に下半身の筋力向上に効果的です。

    3 バックスクワット
    バーベルを肩に乗せ、肩幅の幅に足を開きます。
    両膝を90度まで曲げ、お尻を後ろに突き出します。
    スクワットを行い、お尻を地面に近づけます。
    初心者は軽いウェイトから始め、徐々に増やしていきます。
    3セット、各セット8-10回を行います。

    4 デッドリフト
    バーベルを足の前に置き、腰幅の幅に足を開きます。
    腰を曲げずに背中をまっすぐに保ちながら、バーベルを持ち上げます。
    足、背中、腰、お尻の筋肉を使用してバーベルを上げ、再び下ろします。
    初心者は軽いウェイトから始め、徐々に増やしていきます。
    3セット、各セット6-8回を行います。

    5 ヒルクライム
    ヒルクライムは坂道を登るトレーニングで、筋力、持久力、速度の向上に役立ちます。

    ・屋外ヒルクライム
    屋外の急な坂道を見つけます。
    ヒルを上りながら最大の速度で走ります。
    坂を下りて戻るのではなく、軽く歩いて戻ります。
    初めは1つの坂道から始め、徐々に距離と数を増やしていきます。
    ※注意事項
    ヒルクライムは高強度のトレーニングですので、適切なウォームアップとクールダウンが必要です。
    6 HIIT(ハイインテンシティインターバルトレーニング)
    ハイインテンシティインターバルトレーニング(HIIT)は、高強度のエクササイズと休憩を交互に行うトレーニングメソッドです。HIITは全身のトレーニングに適しています。

    ・HIITランニング
    トレッドミル、トラック、または屋外でランニングを始めます。
    最大の速度で30秒間走り、その後1分間の休憩を取ります。
    このプロセスを10回繰り返します。
    注意事項:
    HIITは高強度であり、体力と筋力が必要です。初心者は最初から高強度でなくても構いま
    せん。

    無酸素トレーニングのポイントとは?

    ・ウォームアップ
    無酸素トレーニングを始める前に、適切なウォームアップとストレッチを行いましょう。
    筋肉を準備し、怪我のリスクを軽減します。

    ・テクニック
    各エクササイズの正しいフォームとテクニックに注意しましょう。正確なフォームでトレ
    ーニングすることが怪我を予防し、効果を最大化します。

    ・休憩
    セット間に十分な休憩を取りましょう。高強度のトレーニングは疲労を引き起こすため、適切な休息が必要です。

    ・プログレッション
    トレーニングを継続的に進化させましょう。重量、距離、セット数などを徐々に増やしていくことで、トレーニングの効果を保ちます。

    無酸素トレーニングは、ランナー、アスリート、一般の健康志向の個人にとって有益なトレーニングメソッドです。ただし、高強度であるため、自分のフィットネスレベルに合わせてトレーニングプログラムを調整し、専門家やトレーナーの指導を受けることをお勧めします。

    無酸素トレーニングを積極的に取り入れ、爆発的な力と筋力を向上させ、フィットな体を手に入れましょう。

    まとめ

    今回は無酸素運動についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?

    無酸素トレーニングはマラソンランナーにとって不可欠な要素であり、筋力、速度、パワー、耐乳酸性を向上させます。マラソンを成功させるためには、無酸素トレーニングを継続的に取り入れ、有酸素トレーニングとのバランスを保つことが大切です。しかし、無酸素トレーニングは高強度なものであるため、怪我の予防と正しいテクニックが重要です。

    専門家のアドバイスを受けながら、無酸素トレーニングを実施し、マラソン、ランニングのパフォーマンス向上に取り組みましょう。

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