
COLUMN
コラム 〜マラソン豆知識〜
日々マラソン大会に向けてトレーニングに励んでいらっしゃるランナーの皆さんの中には
マラソンやランニングを続けている中で、
「お尻の奥が痛い」
「太ももの裏にしびれが出る」
「走ると脚の後ろ側に違和感が広がる」
「長時間座った後に立ち上がると痛い」
このような症状に悩まされた経験はないでしょうか?
ランナーに多くみられるトラブルのひとつに「坐骨神経痛」があります。坐骨神経痛という言葉は聞いたことがあっても、実際にどのような状態なのか、なぜランニングによって症状が起こるのかを詳しく理解している方は意外と少ないかもしれません。
坐骨神経は人体の中でも最も太く長い神経であり、お尻から太もも、ふくらはぎ、足先まで伸びています。この神経が何らかの原因で圧迫や刺激を受けることで、お尻や脚に痛みやしびれが発生します。
特にマラソンでは長時間にわたって同じ動作を繰り返すため、筋肉の緊張やフォームの乱れが神経への負担となり、坐骨神経痛を引き起こすことがあります。
今回は、マラソンと坐骨神経痛の関係、主な原因、予防方法、改善のためのトレーニングについて詳しくご紹介します。
症状がすでにあるランナーの方も、そうではない方も是非参考にしてみてください。
坐骨神経痛とは?
坐骨神経痛とは病名ではなく、坐骨神経が刺激されることで生じる症状の総称です。
代表的な症状として、
・お尻の痛み
・太ももの裏の痛み
・ふくらはぎの違和感
・足先のしびれ
・脚のだるさ
・電気が走るような痛み
などが挙げられます。
症状の程度は人によって異なり、軽い違和感程度の場合もあれば、歩行やランニングに支障をきたすケースもあります。
特にランナーの場合は、走り始めは問題なくても距離を重ねるにつれて症状が悪化することがあります。
単なる筋肉痛だと思って放置していると、慢性化する可能性もあるため注意が必要でしょう。
ランナーに坐骨神経痛が起こる原因
■お尻の筋肉の硬さ
ランナーに最も多い原因のひとつが、お尻周辺の筋肉の緊張です。
特に梨状筋(りじょうきん)という筋肉が硬くなると、その下を通る坐骨神経を圧迫することがあります。
これを「梨状筋症候群」と呼びます。
長距離ランニングでは臀筋群が繰り返し使われるため、疲労が蓄積すると筋肉が硬くなりやすくなります。
その結果、お尻の奥に痛みを感じたり、脚の後ろ側にしびれが広がったりすることがあります。
■股関節の可動域低下
股関節の動きが悪くなると、走行中の負担が特定の筋肉に集中します。
本来であれば股関節全体で衝撃を吸収するところを、一部の筋肉だけで補おうとしてしまうためです。
その結果、お尻周辺の筋肉が過剰に緊張し、坐骨神経への圧迫が起こりやすくなります。
デスクワーク中心の生活を送っているランナーは特に注意が必要です。
■フォームの乱れ
疲労によってランニングフォームが崩れることも原因になります。
例えば、
・骨盤が後傾している
・腰が落ちている
・左右のバランスが崩れている
・着地衝撃が大きい
といった状態では、お尻や腰への負担が増加します。
特にフルマラソン後半ではフォームが崩れやすくなるため、坐骨神経周辺へのストレスも大きくなるでしょう。
坐骨神経痛がマラソンに与える影響
■ストライドが小さくなる
痛みやしびれがある状態では無意識に動きを制限してしまいます。
その結果、本来のストライドが確保できなくなり、効率的な走りが難しくなります。
スピード低下だけでなく、余計なエネルギー消費にもつながります。
■フォームの崩れによる故障連鎖
坐骨神経痛をかばいながら走ることで、膝や足首、反対側の脚に負担が集中することがあります。
結果として、
・膝痛
・腸脛靭帯炎
・アキレス腱炎
・足底筋膜炎
など別の故障を招くことも少なくありません。
■レース後半の失速
坐骨神経痛がある状態では筋肉本来の力を発揮しにくくなります。
特に30km以降の疲労が蓄積する場面では、推進力不足による失速が起こりやすくなるでしょう。
坐骨神経痛を予防するためのおすすめのストレッチ
■お尻のストレッチ
梨状筋や中臀筋の柔軟性を高めることで神経への圧迫を軽減できます。
仰向けになり片足を反対側へ引き寄せるストレッチは特におすすめです。
ランニング後の習慣として取り入れるとよいでしょう。
■ハムストリングスのストレッチ
太もも裏の筋肉が硬いと骨盤の動きが制限されます。
結果としてお尻周辺への負担が増加します。
反動をつけずにゆっくり伸ばすことがポイントです。
■股関節ストレッチ
股関節の可動域改善はランニングフォームの改善にもつながります。
開脚やランジ姿勢を活用したストレッチを定期的に行いましょう。
坐骨神経痛対策におすすめの筋力トレーニング
■ヒップリフト
臀筋を効率よく鍛えられる種目です。
お尻の筋力が向上することで股関節の安定性が高まり、神経への負担軽減が期待できます。
初心者でも取り組みやすいトレーニングです。
■クラムシェル
横向きになり膝を開閉する種目です。
中臀筋を強化できるため、骨盤の安定性向上に役立ちます。
ランナーの故障予防トレーニングとしても非常に有効です。
■ブルガリアンスクワット
片脚支持能力を高める代表的なトレーニングです。
ランニング動作に近い形で筋力を鍛えられるため、実践的な効果が期待できます。
坐骨神経痛になったら走ってもよいのか?
軽度の違和感程度であれば、ウォーミングアップによって症状が改善するケースもあります。
しかし、
・しびれが強い
・痛みが悪化している
・歩行でも痛む
・力が入りにくい
といった場合は無理に走らないことが重要です
症状を我慢して走り続けると慢性化し、回復までに長期間を要することがあります。
まずは運動量を減らし、ストレッチや筋膜リリース、アイシングなどで状態を確認しましょう。
改善しない場合は整形外科やスポーツ専門医への相談をおすすめします。
レース前に坐骨神経痛が出た場合の対処法とは?
大会直前に症状が出た場合は焦って走り込まないことが重要です。
無理な練習によって症状を悪化させるケースは少なくありません。
レースまでの期間は、
・ストレッチ
・ウォーキング
・軽いジョグ
・筋膜リリース
を中心に行い、疲労を抜くことを優先しましょう。
また当日はウォーミングアップを十分に行い、序盤から無理なペースで入らないことも大切です。
症状によっては完走を最優先にしたレースプランへ切り替える判断も必要でしょう。
まとめ

今回はマラソンと坐骨神経痛についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
坐骨神経痛は、お尻から脚にかけて痛みやしびれが現れる症状であり、マラソンランナーにも比較的多くみられるトラブルです。
特にお尻周辺の筋肉の硬さや股関節の可動域低下、フォームの乱れなどが原因となりやすく、放置するとパフォーマンス低下だけでなく他の故障につながる可能性もあります。
予防のためにはストレッチによる柔軟性向上だけでなく、臀筋や体幹の筋力強化も欠かせません。また、普段からフォームを見直し、疲労を溜め込みすぎないことも重要でしょう。
もし症状が出た場合は無理に走り続けるのではなく、まずは原因を把握し適切なケアを行うことが回復への近道です。
マラソンは長く楽しめるスポーツだからこそ、痛みを我慢するのではなく身体からのサインに耳を傾けながらトレーニングを継続していきましょう。適切な予防とケアによって、坐骨神経痛のリスクを減らし、快適なランニングライフを送れるようになると思います。

こんにちは
— UP RUN実行委員会 (@uprun_twx) June 29, 2026
6/29の誕生花はジャーマンアイリス
花言葉は情熱
さて今週のアップランマラソン大会は
4日
第72回UPRUN赤羽荒川ハーフマラソン
5日
第10回UPRUN新横浜鶴見川ハーフマラソン
第198回スポーツメイトラン皇居マラソン pic.twitter.com/0mHSC1pHZc